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Neural Network Console Windows版Version 1.40公開

Tuesday, February 19, 2019

News

Posted by Yoshiyuki Kobayashi

本日、Neural Network Console Windowsをアップデートいたしました。本blogでは、新たに追加された以下の新機能と、その使いどころについて紹介していきます。

・エラー(誤分類)解析機能、推論結果のソート機能
・htmlレポート作成機能
・その他の機能・改善点

 

1. エラー(誤分類)解析機能、推論結果のソート機能

2値、多クラス分類問題時、推論結果のConfusion Matrixから、簡単な操作で誤分類されたデータのみを一覧表示することが可能になりました。
誤分類されたデータを表示するには、Confusion Matrixの該当セルをダブルクリックするか、右クリックメニューからListを選択します。

以下は、付属のサンプルプロジェクト、02_binary_cnnにおいて、手書き数字の「9」を「4」に誤分類したデータを一覧表示した例です。

Confusion Matrixが利用できない数値予測問題等では、推論結果の値を元に、データセット全体をソートして表示することが可能になりました。

ソートを行うには、Output Resultにおいて、ソートを行いたい列をダブルクリックするか、右クリックメニューからSortを選択します。

以下は、サンプルプロジェクト
\samples\sample_project\tutorial\anomaly_detection\sin_wave_anomaly_detection
において、異常度を元にソート表示した例です。

これらの機能を用いることで、推論結果をより手軽に、すばやく分析することが可能になりました。

 

2. htmlレポート出力機能(beta)

Version 1.20で追加されたpptxレポート出力機能に加え、今回html形式でもNeural Network Consoleで行った実験結果レポートの出力が可能になりました。
本機能は自身の実験の記録にはもちろん、より効率的な実験結果の共有のために威力を発揮します。

html出力機能を利用するには、TRAININGタブもしくはEVALUATIONタブにて、学習結果を右クリックして表示されるメニューからExport、html betaを選択します。

以下はLeNetサンプルプロジェクトでhtmlレポート出力を行った結果作成されたhtmlファイルの例です。

htmlレポート出力機能を用いることにより、ご覧のように実験に用いたデータセット、ネットワークの構造や学習の設定、評価結果(評価が行われている場合)、さらにはリファレンスまでを1つのhtmlとして出力することができます。
出力したhtmlファイルの内容をコピーペーストすることでWordなどのファイルに張り付けたり、blogに投稿したりすることができます。

 

3. その他の機能・改善点

その他にも、以下のように様々な機能追加や改善が行われています。

OptimizerにRangeの設定を追加

Optimizerの有効となる範囲(iteration or epoch)が設定可能になりました。
複数のOptimizerと合わせて用いることで、学習の途中段階で学習に用いるネットワーク、データセット、ハイパーパラメータなどを変更することが可能です。

 

新しいレイヤー、Warmup Schedulerの追加
最近Neural Network Librariesで追加された4種のレイヤー、Learning Rate SchedulerへのWarmupオプションが追加されています。

 

サンプルプロジェクトの追加
簡単操作でデータセットをダウンロードし学習と推論を実行可能な各種サンプルプロジェクトが追加されています。

・人工データを用いた波形異常検出
samples\sample_project\tutorial\anomaly_detection

・特徴の重みの学習、正則化、Attention、各層の認識結果の可視化など、学習されたニューラルネットワークの説明
samples\sample_project\tutorial\explainable_dl

・Image Augmentatinの一種であるMixup(※1)を用いた学習
samples\sample_project\image_recognition\CIFAR10\resnet\resnet-110-mixup.sdcproj

・画像ラベルのみを元にした学習で、物体位置を検出できるDeepMIL(※1)を用いた弱教師学習
samples\sample_project\image_recognition\CIFAR10\resnet\resnet-110-deepmil.sdcproj

サンプルプロジェクトは今後も引き続き追加していく予定です。

 

Neural Network Consoleは今後も改善を継続していきます。
今後の適切な機能追加のため、引き続きユーザの皆さんからのご意見ご要望をお待ちしています!

 

Neural Network Console Windows
https://dl.sony.com/ja/app/

※1
mixup: Beyond Empirical Risk Minimization
Hongyi Zhang, Moustapha Cisse, Yann N. Dauphin, David Lopez-Paz
https://arxiv.org/abs/1710.09412

※2
Is object localization for free? – Weakly-supervised learning with convolutional neural networks.
M. Oquab, L. Bottou, I. Laptev, and J. Sivic.
In CVPR, pages 685-694, 2015.