本日、Neural Network Console Windowsをアップデートいたしました。
今回のバージョンでは、評価結果に対して後処理を行うプラグインが利用可能になりました。
プラグインを利用するには、EVALUATIONタブの評価結果、右クリックメニューからPluginを選択します。
以下、今回追加された4つのプラグインについてご紹介します。
Grad-CAM
Grad-CAM(※1)は、認識結果に対して大きな影響を及ぼす入力データを可視化するためのポピュラーな手法の一つです。
Grad-CAMを用いるには以下の操作を行います。
- Convolutional Neural Networksを用いた画像認識プロジェクトにおいて、学習と評価実行を行う
- EVALUATIONタブに表示された評価画像を選択する
- EVALUATIONタブの評価結果、右クリックメニューからPlugin、Grad-CAMを選択
- class_indexに可視化を行うクラスのIndexを指定(1000クラス分類の場合0~999など)
Grad-CAMの結果画像を大きく表示するには、EVALUATIONタブに表示されるGrad-CAMの結果画像をダブルクリックします。
Cross Tabulation
評価結果に対するクロス分析を行います。
クロス集計は、例えば分類問題におけるクラスごとの精度の比較などに用いることができます。
variable1に集計結果の行に使用する変数名を、variable2に列に使用する変数名を指定します。
列に対し、正解ラベルと推定ラベルの一致/不一致を用いるには、valiable2_evalにvariable2と比較する対象の変数名を指定します。
Parameter Stats
学習済みパラメータに対する各種統計値(最小、最大、平均、標準偏差など)を求めます。
パラメータの統計情報は、例えば以下のような用途に活用できます。
推論時にパラメータの量子化を行う場合に、パラメータの値が量子化可能な範囲に収まっているかを確認する
量子化を含めた学習を行う際に、量子化の基準値を設定する
Tile Images
評価データに含まれる画像を並べて1枚の画像として表示します。
例えばGANなどの手法を用いて生成した画像を並べて表示したい場合などに利用することができます。
num_columnに一行に並べる画像枚数を、start_index、end_indexに最初と最後の画像のIndexを指定します。
Tile Imgesの結果画像を大きく表示するには、EVALUATIONタブに表示されるTile Imagesの結果画像をダブルクリックします。
プラグインは、コマンドラインから実行可能なPythonプログラムを作成することで用意に作成することができます。
プラグインの作成方法については、libs\pluginsフォルダに配置された既存のプラグインファイルをご参照ください。
作成したプラグインは、libs\pluginsフォルダに配置することでNeural Network Consoleから呼び出すことができるようになります。
その他、いくつかのレイヤー、ソルバーが追加されています。
-
GELU
ReLU6
HardSigmoid
HardTanh
LogSigmoid
SoftPlus
SoftSign
TanhShrink
Tile
ATan2
FusedBatchNormalization
AdaBound
AMSBound
Neural Network Consoleは今後も改善を継続していきます。
今後の適切な機能追加のため、引き続きユーザの皆さんからのご意見ご要望をお待ちしています!
Neural Network Console Windows
https://dl.sony.com/ja/app/
※1
Grad-CAM: Visual Explanations from Deep Networks via Gradient-based Localization
Ramprasaath R. Selvaraju, Michael Cogswell, Abhishek Das, Ramakrishna Vedantam, Devi Parikh, Dhruv Batra
https://arxiv.org/abs/1610.02391