Blog

Neural Network Console Windows版Version 2.00公開

Monday, December 21, 2020

News

Posted by Shinichiro Takahashi

本日、Neural Network Console Windowsをアップデートいたしました。
本Blogでは主なバージョンアップ点についてご紹介します。

・日本語対応
・カスタムユニット機能
・学習済みモデルのユニット化Import機能
・XAI関連プラグインの追加

 

1. 日本語対応

これまで英語表記であったNeural Network Consoleのユーザーインターフェイスが日本語に対応しました。OSの言語設定が日本語である場合、デフォルトで日本語表示になります。

従来の英語表記に戻したい場合などは、セットアップ画面、画面表示タブの表示言語よりen:englishを選択します。

 

2. カスタムユニット機能

自分で定義したユニットをコンポーネントとして登録し、簡単な操作でネットワークに追加することを可能にする機能が追加になりました。

カスタムユニット機能の使い方は以下の通りです。

1. Neural Network Consoleでユニットとして再利用したいネットワーク構造を編集し、プロジェクトファイルとして保存

2. コンポーネントの右クリックメニュー、カスタムユニットを登録から保存したプロジェクトファイルを選択

コンポーネント一覧最下部のCustom Unitカテゴリに選択したプロジェクトが登録されます。

3. 通常のレイヤーと同様に登録したカスタムユニットをネットワークに追加する

1で保存したプロジェクトをユニットとしてネットワークに追加できます。

カスタムユニット機能により、よく使うネットワークの構成の再利用をより簡単な操作で行うことができます。

 

3. 学習済みモデルのユニット化インポート機能

nnp、onnx、pbファイル等の学習済みモデルをユニットとしてインポートする機能が追加されています。

編集タブの右クリックメニューから、インポート、nntxt, nnp, ONNX as Unitを選択し、学習済みモデルファイルを選択すると、現在のプロジェクトに選択した学習済みモデルがユニットとしてインポートされます。

この機能により、学習済みモデルを利用した転移学習などをより簡単な操作で実行可能になりました。

 

4. XAI関連プラグインの追加

今回のアップデートにはExplainable AI(XAI)関連のプラグインとして、以下の4つのプラグインが追加になっています。

SGD Influence
SGD Influence(※1)と呼ばれる手法を用い、画像認識を行うモデルにおいて入力画像が学習結果(精度)へ与える影響をスコアとして算出します。学習に悪影響を及ぼした順に並び替えてデータセットとスコアを表示します。

Face Evaluation
ITA(Individual Typology Angle)(※2)と呼ばれるスコアを算出し、顔画像の肌の色を数値化します。

LIME (batch)
LIME(※3)と呼ばれる手法を用い、画像分類を行うモデルにおいて、分類結果に影響を及ぼす入力画像の箇所を可視化します。従来のLIME プラグインが 1 枚の画像に対して処理を行うのに対し、LIME(batch)プラグインは指定するデータセットに含まれる複数枚の画像に一括して処理を行います。

LIME (tabular)
LIME (※3)と呼ばれる手法を用い、テーブルデータを用いた分類を行うモデルにおいて、ある分類結果に関する入力データの各特徴量の寄与を、各特徴量の不等式とその寄与度として表します(※4)。

 
Neural Network Consoleは今後も改善を継続していきます。
今後の適切な機能追加のため、引き続きユーザの皆さんからのご意見ご要望をお待ちしています!

Neural Network Console Windows
https://dl.sony.com/ja/app/

※1
S.Hara, A. Nitanday, T. Maehara
“Data Cleansing for Models Trained with SGD” (2019)

※2
Diversity in Faces
Michele Merler, Nalini Ratha, Rogerio S. Feris, John R. Smith
https://arxiv.org/abs/1901.10436

※3
Why Should I Trust You? : Explaining the Predictions of Any Classifier
Marco Tulio Ribeiro, Sameer Singh, Carlos Guestrin
https://arxiv.org/abs/1602.04938

※4
回帰モデルや、特徴量にカテゴリ変数を含む分類モデルには対応していません。