本日、Neural Network Console クラウド版をアップデートいたしました。本blogでは、新たに追加された以下の新機能、新メニューについて紹介していきます。
・モデルAPI公開機能
・マルチノード分散学習機能
・Wavファイルへの直接対応
・プロセッサ利用状況表示
1. モデルAPI公開機能
Neural Network Consoleで作成した学習済みモデルをAPIで公開する機能を追加しました。これまでは学習済みモデルをダウンロードし、ユーザにて推論実行環境のデプロイが必要でしたが、今回の機能追加により、クラウド上の学習済みモデルの推論実行をAPI経由で行うことが可能になります。
APIは特定のユーザやグループ内での利用に絞ることを想定し、APIキーを利用したアクセス制限を設けています。
仕様や操作手順などの詳細はこちらをご確認ください。
2. マルチノード分散学習機能
学習ジョブで利用できるABCIの計算ノードについて、マルチノードによる分散学習に対応しました。これまでは1つの学習ジョブあたりで利用できるABCIの計算ノードは1台(GPU4台)が最大でしたが、最大16台(GPU64台)の利用が可能になりました。
またこれまでと同様並列でのジョブ実行も可能ですので、学習途中にモデルを編集し並列で編集後のモデルの学習実行といった利用も可能です。
メニューの詳細や利用開始方法はこちらをご確認ください。
3. Wavファイルへの直接対応
従来は一度CSVファイルなどにコンバートして読み込む必要があったWavファイルですが、今回画像ファイルと同様に、データセットCSVファイル内のセルで直接Wavファイルを指定しての読み込みが可能になりました(参考:データセットの準備方法)。
CSVファイル内で指定したWavファイルは、Neural Network Console内においてサンプル数xCh数の行列として読み込まれます。
現状扱えるのはPCMフォーマット、8bit or 16bitのwavファイルのみになりますが、今後その他フォーマットのサポートなども検討していきます。
Wavファイルのサポートに伴い、サンプルプロジェクト「wav_keyboard_sound」も追加しました。
また音声ファイルを扱う際のガイドも公開しておりますので、ご活用ください。ガイドはこちら。
4. プロセッサ利用状況表示
学習中のCPU、GPUの利用率を可視化する機能を追加しました。
学習中のリアルタイムのプロセッサ利用状況をTRAININGタブの下部のPerfomanceタブにて確認ができます。
なお学習終了後の表示はできません。
Neural Network Consoleは今後も改善を継続していきます。
今後の適切な機能追加のため、引き続きユーザの皆さんからのご意見ご要望をお待ちしています!
Neural Network Console クラウド版
https://dl.sony.com/ja/cloud/